コラム

〜季節の変わり目におすすめのセルフケア〜
春は多くの人にとって、身体の不調を感じやすい季節です。
「だるさ」「むくみ」「肌荒れ」「気分の不安定さ」など、症状の現れ方はさまざまですが、こうした反応には、生理学的・東洋医学的な背景が存在します。
私自身も春先は決まって起床時の疲労感や軽度の浮腫(むくみ)を感じることがあり、毎年この季節に“内側の巡り”を見直す大切さを実感しています。
東洋医学において、春は「肝(かん)の季節」とされ、肝は気血の流れを司ると同時に、情緒やストレスのコントロール、自律神経とも深く関わる臓腑と考えられています。
特に春は、自然界の「陽気」が増して身体が外向きに変化しようとする時期。この際、冬の間に蓄積された*老廃物や停滞していた“気”*が動き出し、排出の動きが活発になります。
この“動き”がスムーズに行われればよいのですが、気候や生活リズム、ストレスなどが影響すると、肝の働きが一時的にアンバランスとなり、諸症状として現れるのです。
現代医学の視点では、自律神経系の切り替えが春の体調変化の要因として注目されています。
冬の間、寒さに対応するために優位だった*交感神経(緊張・活動)は、春になると副交感神経(休息・回復)へのシフトが起こります。この移行過程で、神経系が一時的に不安定となり、「だるさ」「頭痛」「消化不良」「情緒の波」など、いわゆる気象性不調(weather-sensitive symptoms)*を引き起こすことがあります。
また、肝臓は代謝・解毒の中枢器官でもあり、春は環境汚染物質(PM2.5、黄砂)や花粉、添加物などへの曝露が増える時期であるため、肝の機能負担が高まる傾向にあります。
〜肝のサポートと自律神経の調整を意識して〜
起床後すぐの白湯摂取は、内臓への血流促進と緩やかな交感神経の活性に効果的です。
胃腸を温め、副交感神経から交感神経へのスムーズな移行をサポートし、排泄機能の亢進や、体内の解毒プロセスを自然に促します。
東洋医学で「肝経・胆経」は体側から下肢外側にかけて流れています。
ストレッチやヨガの“ねじりのポーズ”は、筋膜の伸張により臓器レベルの循環やリンパ還流を促進し、特に肝臓周囲(右肋骨下)への刺激として有効です。
加えて、ねじり動作は自律神経のリセット効果もあり、交感・副交感の切り替えを助ける作用があります。
「風池(ふうち)」「大椎(だいつい)」は、自律神経の中枢調整点として知られ、交感神経幹に近い部位でもあります。
ここを温熱刺激(温タオルやドライヤー)で温めることで、末梢血管の拡張と副交感神経の活性が起こり、身体全体が“ゆるむ”方向にシフトしていきます。
春は、身体が“静”から“動”へとシフトする節目の時期です。
その変化をスムーズに乗り越えるためには、排出(デトックス)を促しつつ、自律神経の切り替えを整えることが重要です。
セラピストとしては、肝や腎、頚部などの調整アプローチを念頭に置きつつ、生活習慣へのアドバイスや呼吸・姿勢指導も組み合わせることで、クライアントの不調予防に貢献できます。
整体セラピスト

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