🍁はじまりは ― 秋の夜長に、止まらない食欲朝ごはんをしっかり食べているのに、通勤途中のコンビニでつい甘いものを買ってしまう。「今日はやめよう」と思っても、コーヒーの香りに誘われて、気づけば季節のスイーツを手にレジに並んでいる——そんな日が、気づけば習慣になっていました。最近の私は、夜遅くまで仕事をして、ベッドに入るのは2時や3時。疲れたままソファで仮眠する日もありました。朝は眠い目をこすりながら起きて、「頑張らなきゃ」と思いながらも、甘いものを求めてしまう。でも、どうして?朝ごはんをちゃんと食べているのに。お腹が空いているわけでもないのに。この“止まらない甘いもの欲求”の正体が気になり、私は調べ始めました。🧠眠りが浅いと、食欲が暴走するじつは、睡眠不足と食欲の乱れには明確な科学的つながりがあります。睡眠が足りないと、体の中で2つのホルモンがアンバランスになるのです。1️⃣ グレリン(食欲を刺激するホルモン)が増加2️⃣ レプチン(満腹を感じさせるホルモン)が減少この組み合わせが続くと、「お腹は満たされているのに、まだ食べたい」状態が起きます。アメリカのスタンフォード大学の研究では、睡眠時間が5時間の人は、8時間寝る人に比べてグレリンが14.9%上昇、レプチンが15.5%低下していたそうです。つまり私のように、夜中まで起きてソファで仮眠していると、脳は“飢餓モード”になり、朝になっても「エネルギーを補わなきゃ」と糖分を欲してしまうのです。☕朝のコンビニは、脳の「ご褒美スイッチ」そして、もうひとつ。人間の脳には“報酬系”と呼ばれる回路があり、疲れやストレスを感じると「甘いものや脂っこいもの」でドーパミン(快楽ホルモン)を出そうとします。通勤途中のコンビニは、そのスイッチを押すトリガーのようなもの。明るい照明、香ばしいコーヒーの香り、カラフルなスイーツ。実はすべて“脳が喜ぶ環境”にできています。私も朝、コンビニのショーケースを見ただけで、ほっと安心するような気持ちになっていました。これは意志が弱いわけではなく、「頑張りすぎた脳を、少しでも癒したい」という体の自然な反応だったのです🌙深夜の仕事と浅い眠りがつくる“食欲スパイラル”夜遅くまで仕事をすると、交感神経(活動モード)がずっと優位のまま。これは、仕事でなくとも、深夜までスマートフォンやタブレットなどブルーライトを浴びている、強い光の下で起きている、そんな状態も同じ現象が起こります。その状態でベッドに入っても、なかなか深く眠れません。結果、睡眠の質が下がり、成長ホルモンの分泌が減って、代謝が落ちます。代謝が落ちると、体は「もっと食べて補え」と信号を出す。それを受けて脳が「甘いものが食べたい」と錯覚する。——これが、私の中で続いていた“睡眠不足→食欲増→罪悪感→さらにストレス”のループでした。食欲ホルモンのバランスが崩れるホルモン正常時の働き睡眠不足時の変化グレリン胃から出て「お腹すいたよ」と伝える⬆️増加(食欲UP)レプチン脂肪細胞から出て「もう満足」と伝える⬇️減少(満腹感DOWN)コルチゾールストレス・血糖を上げる⬆️上昇(脂肪蓄積・間食欲求↑)🌅「我慢」ではなく、「整える」へそんな生活を抜け出せたきっかけは、「夜の時間を変えた」ことでした。私は、22〜23時の仕事を“集中タイム”と決め、23時15分には照明を落とし、足湯をしてからベッドに入るようにしました。最初は落ち着かずにスマホを見たくなったけれど、3日目くらいから、朝の目覚めがスッと軽くなり、不思議と甘いものへの衝動も弱まっていきました。朝は5分早く起きてカーテンを開け、白湯を一口飲んで光を浴びる。そのたった5分で、頭と体のスイッチが自然に入るようになりました。🥗「食べたい」は体の声。敵ではない。以前は、甘いものを食べてしまうたびに、「意思が弱い」「自分に甘い」と責めていました。でも今は、こう思います。「あの時の私は、疲れを“糖”で癒そうとしていただけ。」睡眠不足で乱れた体内リズムを、体がどうにか元に戻そうと頑張ってくれていたんです。だからこそ、まずは自分を責めずに、「体がどんなサインを出しているのか」を感じ取ること。これが、太らない体質をつくる最初の一歩でした。💡まとめ ― “眠りを整える”ことが最高のダイエット* 睡眠不足は「グレリン↑・レプチン↓」を引き起こし、食欲を暴走させる。* 夜更かしや浅い睡眠は、代謝を下げ、脂肪を溜め込みやすくする。* 朝の光・白湯・6時間半以上の睡眠で、ホルモンリズムが整う。* 甘いものを欲した時は、“体が助けを求めているサイン”と受け止めてあげる。眠りは、ダイエットの「敵」ではなく「味方」。頑張るために眠る。それが、私がようやく気づいた“秋冬を太らずに心地よく過ごすための最良の習慣”です。🕊️ おわりに秋の夜長。たまにはスイーツも良いけれど、その前に、少し照明を落として、温かい足湯を。ゆるやかに眠りにつけた翌朝は、不思議と甘いものの誘惑が薄れているはずです。