コラム
2026/01/14

― 年末年始の「体のなまり」を正しくリセットする考え方
年末年始が明けてしばらくすると、「身体が重い」「動きづらい」「ちょっとした動作で疲れる」と感じる人が増えてきます。
それは気のせいや年齢のせいではありません。運動不足は、実は1週間ほどで身体に明確な変化をもたらします。
普段から運動習慣がある人でも、生活リズムが変わり、歩く量や身体を動かす機会が減ると、筋肉や関節、神経の働きは想像以上に早く低下します。
特に年末年始は、「休んでいるつもりでも、身体はほとんど動いていない」状態に陥りやすい時期です。
私たちの身体は、「使わない機能は省エネモードに切り替える」という性質を持っています。
筋肉や関節も例外ではありません。
動かす機会が減ると、
筋肉は縮みやすくなり
関節の可動域は狭くなり
神経の伝達は鈍くなります
これらの変化は、数日から1週間程度でも確実に始まります。
「何もしていないのに身体が硬くなった」「急に動きが悪くなった」と感じるのは、このためです。
特に影響を受けやすいのが、次の部位です。
股関節
背骨まわり
肩・首
これらは日常生活の中で自然に使われているようで、実は「意識して動かさないと固まりやすい」場所でもあります。
年末年始に長時間座ったまま過ごしたり、こたつやソファで同じ姿勢が続いたりすると、これらの部位は一気に動きにくくなります。
ここで注意したいのは、「運動不足=筋力が落ちる」というイメージだけで捉えてしまうことです。
実際には、問題は筋力よりも“動かしにくさ”にあります。
筋肉が硬くなり、関節の動きが悪くなると、
少し動いただけで疲れる
無意識に動作が小さくなる
姿勢が崩れやすくなる
といった変化が起こります。
その結果、肩こりや腰痛、膝の違和感といった不調が表れやすくなります。
「じゃあ、しっかり運動しなければ」と思う方も多いかもしれません。
しかし、正月明けの身体にいきなり強い運動を課すのは逆効果です。
なまった身体に急激な負荷をかけると、
筋肉や関節を痛めやすい
翌日に強い疲労が残る
運動が続かなくなる
といったリスクが高まります。
大切なのは、身体を“元の動く状態”に戻すことです。
まず意識したいのは、「動かす量」よりも「動かす質」です。
おすすめなのは、
ゆっくり大きく動かす
呼吸を止めない
痛みが出ない範囲で行う
といった基本を守ることです。
特に股関節を動かす運動や、背中を伸ばす動きは、全身の血流を促し、身体を目覚めさせる効果があります。
日常生活の中でできる工夫も有効です。
エレベーターではなく階段を使う
座りっぱなしを避け、1時間に一度は立ち上がる
朝や入浴後に軽く身体を動かす
これだけでも、身体は少しずつ「動くモード」に戻っていきます。
セラピストの視点から見ると、正月明けの運動不足は「悪いこと」ではありません。
誰にでも起こる自然な状態です。
大切なのは、その変化に気づき、早めにリセットすることです。
1月のうちに身体を整えておくことで、2月以降の不調やケガを防ぐことにつながります。
身体は、年齢に関係なく「使えば応える」性質を持っています。
運動不足に気づいた今が、身体を見直す絶好のタイミングです。
無理をせず、少しずつ。
それが、長く動ける身体をつくる一番の近道です。
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