スポーツセラピスト検定

スポーツセラピスト検定

スポーツセラピスト検定

スポーツセラピストとは

我が国の文教政策の中にもスポーツの振興がうたわれています。また、そのスポーツを競技としてのスポーツ、健康面から見た体の管理、ケガの予防、痛みが出たときのメンテナンスなど、健康面から見たスポーツを側面から支えてきたのがスポーツセラピストであります。
しかし我が国におけるスポーツセラピストの地位は残念ながら欧米諸国に比べると発展途上であり、重要度もあまり認識されていません。スポーツセラピストはスポーツを実践する国民の心身の健康を図ると共に、 スポーツの振興に寄与し、スポーツコンディショニング法により、肉体面とメンタル面からも最も力が出せるように調整していく者を指し、高い技術と知識、及び人間性を有し、アマチュアスポーツ選手、或いはプロスポーツ選手を側面から支える スポーツセラピストであります。

① 健康 1946年のWHOが推奨した世界保健憲章の前文には「健康とは単に疾病や虚弱ではないということだけではなく、肉体的、精神的ならびに社会的に良好な状態である」とあります。身体の歪みは万病という言葉があるように、姿勢がしっかり整うことで人間が本来持っている自然治癒力・免疫力といった機能が正常に働きます。


② スポーツ スポーツとはただ単に競技性を楽しむことだけでなく、レクリエーション・健康・気分転換などの面も担います。しかし姿勢-スポーツにおけるフォームが整わなければ筋肉・神経は正常に働かず、ケガや大きな事故にも繋がる要因にもなるのです。スポーツが場合によっては心身にとってマイナス方向に働いてしまうことを忘れてはいけないのです。


③ 教育・道徳・躾 ここ近年、ゲーム・コンピューターなどの普及、また核家族化が進み、コミュニケーション不足の為、人との接し方が分からない若年層をはじめ、大人も増えてきています。しっかり躾がなされている人は、肉体的姿勢をしっかりさせ、心という姿勢を見せます。精神=心を現わすものであり、挨拶の聡明さや礼の仕方までもが整っているのです。人と人とを結び、円滑な社会を営む上で、教育・道徳・躾の第一の基本といえる「姿勢」とは欠かせないものであるのです。

認定級と受験資格

資格 受験資格
教職員 1級取得後実務経験1年以上
1級免許 スポーツ選手の施術、及びスポーツ施設でのスタッフ管理指導ができる
受験資格:2級取得後、実務経験1年以上で指定カリキュラム修了者
2級免許 スポーツクラブ等でのパーソナルトレーナーとして活躍できる
受験資格:3級取得後実務経験1年以上
3級免許 スポーツトクラブや施術院でスポーツセラピストとして活躍できる
受験資格:トレーニング指導、実務経験1年以上の者、またはそれらに準ずる学校卒業生(各種専門学校・体育学部など)

試験内容

資格 試験内容
教職員 論文:研究論文 テーマ指定あり
 面接及び理事会の承認、院責任者の管理指導及びマネジメント
1級免許 [一次試験]学科:スポーツ心理学、トレーニング論、(姿勢論)
[二次試験]実技:スポーツ選手への施術及びスポーツ施設でのスタッフ管理指導
2級免許 [一次試験]学科:解剖学、運動学、栄養学、トレーニング論、スポーツ整体
[二次試験]実技:パーソナルトレーナーとしての施術法、各種テーピング法
3級免許 [一次試験]学科:解剖学基礎、運動学基礎、テーピング基礎、スポーツ整体
※国家有資格者は学科免除
[二次試験]実技:スポーツセラピストとしての施術の基本、テーピングの基礎

学科の試験内容はその級において特に求められるものが記載されており
基本的にその級以下の学科内容が対象となります。

●姿勢とは

この姿勢の 姿 とは人間が本来持っているS字の弯曲であり、頚椎-前弯、胸椎-後弯、腰椎-前弯、仙椎-後弯を現わします。そして 勢 とは息を現わし、いわゆる腹式呼吸のことです。従って姿勢とは正しい弯曲+腹式呼吸が合わさった言葉であります。この腹式呼吸は息を吸った時、お腹が膨らむ状態を言い、ある一定の腹圧というものが確保されます。腹圧というのは車や自転車などのタイヤに例えることができます。ある一定の空気圧がなければ車体はバランスを崩し安定感に欠け、また振動がパーツに負担をかけるのと同様で、この腹圧が確保されていなければ人間の体にも負担がかかっているのです。この腹式呼吸がしっかりされていれば人間が本来持っている、自然治癒力・免疫力・脳・筋肉・神経・内臓・五感などの 全てが正常に働くと言っても過言ではないのです。

人は圧に対して、姿勢・腹圧で対応できる力を持っている。

① 気圧(季節の変わり目)

よく季節の変わり目や低気圧が停滞している時に首や腰、膝、傷口がうずく、精神的に鬱になると言う人も少なくありません。これは低気圧により体内の腹圧が減少したからだと思われます。腹圧がしっかり確保されている状態の時、身体は筋肉で支えます。しかし腹圧を一定に確保できなければ筋肉の停止部や関節で支え、それが痛みになるのです。また精神、神経に多分に作用し、腹圧が一定に確保され 酸素=気 が全身に行き渡る状態は 気丈であり、そうでない状態は気が狂うのです。東洋医学においては気が滞ることにより病気を引き起こすと言う言葉があります。つまり姿勢が崩れ歪むことにより筋肉・神経は圧迫され、酸素=気 が行き渡らずそれが病気に繋がるということです。健康面でも多大な影響を与えます。

② 加圧(ウエイトトレーニング・負荷圧)

ウエイトトレーニングは単に運動選手を強化するだけに留まらず、健康管理、痩身、リハビリテーションなど、多目的に用いられ、いずれも筋肉をしっかり動かすことができなければなりません。また、ダンベル、バーベル、マシーンを使うトレーニングだけがウエイトトレーニングではなく、 自重を利用しての運動、チューブ、リハビリにおける徒手療法もウエイトトレーニングになります。また、運動することが身体に外部からの圧が加わることを考えれば、全てがウエイトトレーニング=負荷圧力を加えた運動なのです。ウエイトトレーニングを例に加圧に対して腹圧を考えてみましょう。例えば10kgのダンベルを持ち上げます。姿勢がしっかり整えばこの10kgに必要な腹圧を高め、筋肉をしっかりと使います。しかし姿勢が整わず、 10kgに必要な腹圧が高められなければ使いたい筋肉の停止部や関節にかかる負担になるのです。また自分自身のもてる許容量を超える重さが加わると、一定の腹圧を確保できず、ケガをしやすい状態になります。運動面においてもこの腹圧はとても大切になります。

③ 重圧(プレッシャー・ストレス)

東洋医学における心身一如の考え、人間の心と身は切り離すことが出来ないと言います。緊張(プレッシャー)、腹を立てたりしたとき息は上がり、また腹痛になったとき深呼吸をして気を落ち着かせるなどの状態、人はプレッシャー・ストレスを受けると身体は腹部などが硬直し、腹圧を高めづらい状態になっています。つまり深呼吸は腹式呼吸=腹を据え付ける(座られる)ことを言います。腹式呼吸により整った腹圧を確保できる人は、 自分自身をコントロールできるのです。息という字は自+心と書きます。また、姿勢が整い酸素が隅々まで行き渡りますと、記憶を司る海馬の活性化に繋がり、勉学、教育に大きな影響を生みます。ちなみに息が上がるのは腹圧が減少し、 いわゆる胸式呼吸の状態で、腹を立てているのと同じなのです。現代のいわゆるキレやすい若年層は姿勢の悪さから一定の腹圧が確保されておらず、いつも腹を立てている状態になっていると考えられます。ですから些細なことですぐにキレてしまうのです。

④ 押圧(スポーツ整体)

私達セラピストは姿勢を整える手段としてスポーツ整体法、手技療法を施します。こり固まった筋肉、歪んだ関節をほぐすのには押圧法を用いますが、施術者は正しい姿勢とともに腹圧が充分確保されていなければ、圧そのものの質が鋭く、表面的で痛い印象を与え、逆に相手を緊張させてしまいほぐせません。スポーツセラピストが提供する圧は決して力任せに行うことなく、ソフトに優しく深部に響く面の大きい質の高さを誇ります。

● 整体の極み
① スポーツ整体法

姿勢を整える手段として一番の基盤になるのがこのスポーツ整体です。 硬まった筋肉をほぐし、強張り、緊張のない状態をつくります。


② スポーツ調整術

主に歪んだ骨格・脊柱・骨盤・関節の歪みをとります。


③ ストレッチ

一度こわばった筋肉は筋肉本来の特徴である収縮、弾力、伸長作用を失っています。筋肉をストレッチし、より機能的に使える身体を作ります。


④ ウエイトトレーニング

ウエイトトレーニングは上記の①②③の最後の仕上げとし、この良い状態を保ったままトレーニングすることにより良い状態で筋肉が付き、固定され、歪まない身体をつくりあげます。
その他音楽、芳香、食事療法等を用います。しかし何よりも大切なのはその人自身が生活習慣を改め、改善する意欲が大切になってきます。

スポーツセラピスト検定要項

●スポーツセラピスト 検定要項(全50問)

検定内容
筆記試験:
姿勢論、スポーツ整体、ストレッチ、ウェイトトレーニングを一まとめにした筆記テスト50問出題します。

例題
●ウエイトトレーニング実技 (10分〜15分)

例題

2人一組になっていただき指定された部位の施術をしていただきます。
押圧をする際どの様な角度、シチュエーションにおいても基本姿勢を崩さず身体を安定させます。スポーツセラピストが提供する優しく、ソフト、面が広く深部に浸透するように心掛けます。

  • 1 圧 手押しにならず、身体をうまく使えているか?
  • 2 ポイント 硬結、緊張しているところにしっかりアプローチできているか?
  • 3 方向  身体の面に対して垂直に圧を入れられているかどうか?
  • 4 呼吸  相手の呼吸に合わせられているかどうか?
  • 5 四指  四指は親指をサポートするだけです。無駄な力が入っていないか?
  • 6 左右差 左右均等に圧を入れられているかどうか?

などが基準になります。一人5分から10分を予定しています。

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●検定申込/検定予定表

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